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川上高志氏著『検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか』:勝手に新書-6

book, diary, random note, onologue

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少しずつ、よくなる社会に・・・

『検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか』川上高志氏著

先月発売された新刊中の新刊、『検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか』(川上高志氏著・2022/2/18刊・岩波新書)を今週中に読み終えることができると思います。

運営する2つのWEBサイト、https://2050society.comhttp://basicpension.jp どちらも提案・主張していることの大半は、政治が変わらない限り改革・実現できないことと考えています。
またその必要があることも、当然これまで両サイトで述べてきています。

最近では今月初めに、当サイトに
WANへの投稿と「クオータ制を推進する会」活動と(2022/3/)
と題した記事を投稿。
これは、女性主体政党・政治グループ創設を提案したことを紹介してのもので、その中に、これまでの政治行政改革、国会・選挙制度改革に関する過去記事もラインアップしています。

こうした過去の提案を一歩でも前進させるために、本書を大きな興味関心をもって読み進めています。
以下が、本書の構成(目次)です。

『検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか』 構成


はじめに
序章 短期決戦での自民党勝利 ー 有権者の審判から逃げた衆院選
1.選挙直前の党首交代
2.「負の遺産」隠し
3.実践しなかった与野党伯仲
第1章 平成期の政治改革 ー 狙いは何であったか
1.細川政権による選挙制度改革
2.橋本政権による行政改革
3.公務員人事制度の改革
4.平成期の改革の「目標地点」
第2章 総裁・首相はどのように強くなったか ー 集中する権力と驕り
1.小泉政権
2.第二次安倍政権
第3章 自民党の内実はどう変わったのか ー 派閥の弱体化と物言わぬ議員
1.派閥の変質
2.議員活動の変化
3.手付かずの党改革
第4章 なぜ政権交代は遠のいたのか ー 野党の分裂と補完勢力
1.「二大政党化」の幻想
2.公明党
3.第三極政党
第5章 なぜ国会は軽視されるようになったか ー 審議を嫌った政権
1.国会審議の忌避
2.実現しない国会改革
3.行政監視機能の低下
4.自由な解散権の問題
第6章 忖度官僚が出現した背景 ー 中立性を失った官僚機構
1.小泉政権と民主党政権
2.第一次安倍内閣の反省から復権へ
3.官邸主導の弊害
第7章 メディアはなぜ監視の力を失ったのか ー 強まる圧力と分断
1.萎縮させる圧力
2.特定メディアの選別
第8章 絶たれる国民との信頼関係
1.低下する政治への期待
2.リーダーと議員の劣化
3.偏る議会の構成
4.社会を分断する政治
第9章 新・政治改革に向けて ー 今こそ抜本改革の議論を
1.選挙制度改革
2.公選法など現行制度の見直し
3.政党の改革
4.国会改革
5.政官関係の見直し
6.国民との信頼関係の修復
終章 まとめ ー 将来を見据えた議論を


現時点で未読なのは、第9章以降、筆者の具体的な改革提案部分です。
しかし、その第9章「新・政治改革に向けて」も、終章「まとめ」も、サブタイトルに「議論を」と呼びかける形で終わっています。

結局、政治行政、国会・選挙制度等の改革には、政党が議論の結果としての改革提案を公約とし、政権獲得により、あるいは政権に影響を与えることで、法案とし、立法する手順・手続きを踏むことが不可欠です。
すなわち、特定の政党がこうした改革を公約・政策に採用し、掲げるように働きかけ、何らかの形で影響力を持つように道筋をつけるシナリオが必要になります。

しかし、それは非常に難しいことであり、どうせ困難ならば、まったく新しい政党を、新しい理念・政策のもと創設し、中長期計画に基づいて、一定の政治勢力を形成することをめざしてはどうか。
その新しい政党・政治グループが、女性主体の組織であれば、というわけです。

まあ、それはそれとして、先述した記事で確認していただくとして、本書を読み終えた後、その内容を活用しながら、私なりの政治改革提案を、再度整理し、https/2050society.com にシリーズ化して投稿することにしたいと考えています。

<勝手に新書>とは

 昔、アパレル・チェーンストア企業に勤務し人事・能力開発担当だった頃、市販のアパレル通信教育プログラムと自分で作成開発した自企業社員向け教育プログラムを一体化して活用。
 そのための添付作成した副教材のコラムに<勝手に新書>と題して、自己啓発用に1冊ずつ新書を紹介しました。
 そのタイトルに少し手を加えて、40数年ぶりに復活させて、これからネットで注文したての新書を中心に当サイトにメモ書きしていくシリーズです。
 新書でない場合もあるのでその場合は選書。
 どちらも新刊書中心なので、新鮮書、というわけです。
 と初めは「しん・せん書」と言っていましたが、意味不明気味なので、単純に「新書」と一本化しました。
 今回はその第6回、6冊目です。

                       少しずつ、よくなる社会に・・・

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