不登校・ひきこもりでお困りの方々にお薦めしたい杉浦孝宣氏・NPO法人高卒支援会著『不登校・ひきこもり急増』:勝手に新書-13

2050society.com

少しずつ、よくなる社会に・・・

今回の<勝手に新書シリーズ>は、杉浦孝宣氏・NPO法人高卒支援会に拠る新書、『不登校・ひきこもり急増 コロナショックの支援現場から』(2021/11/20刊・光文社新書)です。

実は、この書は、2年前に、https://2050society.com で投稿した記事
20歳までの『不登校・ひきこもりの9割は治せる』3つのステップとは:心配なお子さんをお抱えの親御さんへのお薦め書(2019/9/19)
で紹介した、
※『不登校・ひきこもりの9割は治せる 1万人を立ち直らせてきた3つのステップ (杉浦孝宣氏著・2019/7/30刊・光文社新書)
の続編に当たるものです。

サブタイトル「コロナショックの支援の現場から」とあるように、杉浦氏及びNPO法人高卒支援会の活動が、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、休止や抑制を余儀なくされた状況を報告し、その影響や活動のあり方の変化、今後のあり方などについての種々の提言・提案を行っています。

先行書及び続編のそれぞれの構成を以下に整理してみました。

不登校・ひきこもりの9割は治せる 1万人を立ち直らせてきた3つのステップ 構成

はじめに
おもな登場人物
第1章 ひきこもりになるタイミングは人生で4度ある
 ・増え続ける不登校
 ・不登校とひきこもりの違い
 ・ひきこもりタイミング① 中1ギャップ
 ・ひきこもりタイミング② 高1クライシス
 ・ひきこもりタイミング③ 高校卒業直後
 ・ひきこもりタイミング④ 就活での失敗
第2章 不登校を生む教育現場の課題
 ・私立高校ならではの事情
 ・女子校の闇
 ・スポーツ推薦は退部=退学?
 ・スクールカウンセラーへの過剰な期待
 ・適応指導教室の使いにくさ
 ・東京と大阪だけの制度
 ・性的マイノリティへの心づかい
 ・各学校のメリットとデメリット
第3章 全日型通信制サポート校の意義
 ・「受け皿」としての通信制高校
 ・通信制と定時制の違い
 ・高卒認定と受験・就職差別
 ・サポート校の重要性
 ・玉石混交のサポート校
 ・保護者同士で話せる場を
 ・転入と編入
 ・授業料無償化対象外のサポート校
第4章 子どもに対する親のあり方、関わり方
 ・ひきこもりは日々の接し方の積み重ねで起きる
 ・子どもへの関わり方① 親(特に父親)が本気で向き合う
 ・母子家庭の場合
 ・子どもへの関わり方② 無条件の愛情で接する
 ・親の学歴進行を疑う 
 ・子どもへの関わり方③ 甘い対応はしない
 ・親は友達でも兄弟でもない
 ・鉄は熱いうちに打て
第5章 30年かけてたどり着いた、不登校・ひきこもり克服の3ステップ
 ・9割をひきこもりから立て直らせてきた3ステップ
 ・不登校なり始めの1ヵ月
 ・同世代が訪問することの効果
 ・健康な心は清潔な身体から
 ・外への一歩を踏み出す
 ・大切なのは「行き先」があること
 ・同世代のみんなの役に立つ
 ・役割が人を成長させる
第6章 社会貢献をして支援される側から支援する側へ
 ・最後のステップは社会貢献
 ・支援する側から支援する人へ
 ・生活改善合宿
 ・太陽を浴び、身体を動かす
 ・余計なことを考える時間をなくす
 ・障害のある人とのコミュニケーション
 ・自己肯定感を高める
第7章 病気との関連性、スマホ・ゲーム依存への対策
 ・それ、本当に病気のせい?
 ・「薬漬け」への疑問
 ・自我のコントロール
 ・ゲーム・スマホは目に敵にしなくてよい
 ・実行可能な約束を結ぶ
第8章 第三者と信頼関係を築く方法と、長期的なケアの必要性
 ・とことん一緒に遊ぶ
 ・学年の縛りはいらない?
 ・またひきこもりに戻らないために
おわりに 

不登校・ひきこもり急増 コロナショックの支援現場から』構成

はじめに
第1章 コロナショックによる不登校・ひきこもりの急増と不透明化
 ・増加した子どもたちの自殺
 ・コロナ欠席で不登校とカウントされなくなった
 ・コロナがきっかけで不登校になった生徒
 ・不登校のままでも進級・卒業できてしまう
 ・言い訳として使われる「コロナだから・・・」
第2章 コロナショックで困難になる立ち直りへのステップ
 ・ひきこもりからの復帰が遅れてしまっている
 ・立ち直りかけた生徒も再びひきこもりに
第3章 立ち直る過程で起こった、コロナによる挫折
 ・「はしごを外された」コロナショック
 ・失われたキャンパスライフ
第4章 オンラインが救った不登校・ひきこもりの生徒たち
 ・コロナがかえって良い影響を与えた例も
 ・不登校・ひきこもりとオンラインの好相性
 ・オンライン授業が単位取得を促進する
 ・3割の生徒はオンラインのほうが合っている
 ・「学校に行かなくてもよい」だけだと間違い
 ・新しいスタンダードとは
第5章 コロナ禍における教育支援センターの問題点
 ・スクールカウンセラーだけでは足りない支援
 ・機能しない自治体の教育支援センター
 ・自治体の若者支援事業がうまくいかない理由
 ・アウトリーチ支援という提案
 ・民間フリースクールへの支援・連携を
第6章 アウトリーチ支援 ステップ0(ゼロ)
 ① ご相談・お問い合わせ
 ② アウトリーチ支援の提案
 ③ 両親面談
 ・親に共通する3つのタイプ
 ・ひきこもりの5つのステージ
 ④ 初回アウトリーチ
 ・滞在時間は1時間を厳守するわけ
 ⑤ 職員会議
 ⑥ 4回訪問後の職員会議
第7章 アウトリーチ支援
 ・アウトリーチの実例
 ・両親面談で分かった厳しい状況
 ・職員会議
 ・お父さんに全身全霊をかけてもらわないと
 ・学生インターンによる信頼関係の構築
 ・生活の改善
 ・コロナ休校による中断
 ・イベント参加で徐々に溶け込んでいく
 ・将来を見つめ直す
第8章 将来を見据えた特別授業と、支援の広がり
 ・リアルタイムのオンライン授業
 ・数学講座
 ・美術講座
 ・プログラミング講座
 ・一流の専門家から得る学び
 ・支えてくれるプロの大人たち
 ・全日制高校へ通う生徒のボランティア
 ・学生インターンの大きな力
第9章 ゲームの有効性 -eスポーツ部の意義
 ・ひきこもりから立ち直らせるためのゲーム
 ・ゲームを通した友情
 ・NTTe-Sportsの協力
 ・オンラインゲームは「昔のゲーセン」
 ・ゲームと勉強の両立
 ・プロゲーマーになりたい生徒のために
第10章 規則正しい生活を確立するための方法 -生活改善合宿
 ・昼夜逆転を直すための合宿
 ・ユーチューブを見ていたら朝の4時に
 ・生活改善が必要なタイミング
 ・群馬合宿1日目
 ・群馬合宿2日目
 ・合宿後の変化
 ・小田原合宿1日目
 ・小田原合宿1日目
第11章 自律した生活のために ー一人暮らしのすすめと、親の覚悟
 ・寮生活の支援
 ・寮生活のルール
 ・何より必要なのは親の覚悟
 ・一人暮らしで変わった意識
 ・富裕層の子どもの特徴 
第12章 女子に多い不登校タイプと新しい進路の形 ーインターン経験を活用した総合型選抜
 ・女子の不登校の原因は友達関係
 ・女社会の中でうまく生きる力をつける
 ・女子の外見へのこだわりは、受容されていない不安の表れ
 ・柔軟さに優れた女子に多い、総合型選抜(AO入試)
 ・自ら指定校推薦を獲得した例
 ・受験ありきではないが高卒の資格は取るべき
おわりに 

先述の前書に関する記事の中で、今後の活動の広がりに対する懸念を付け加えたのですが、この2年間足らずの間に、杉浦氏のご病気による第一線からの離脱がありながら、支援体制の改革・強化が進められ、いくつかの自治体との連携による活動の拡大があったことが、本書で確認できます。
また、前書を手にして、この活動を利用することで状況が好転した事例もいくつか報告されています。

なお、本書で強調されているのが、「アウトリーチ支援」についてです。
詳しくは、後日、https://2050society.com で本書を元にした考察の中で紹介したいと考えています。
ご関心をお持ち頂けた方々は、ぜひ、今回ご紹介した2冊を手にとってお読み頂くことをお薦めします。

<勝手に新書>とは

 昔、アパレル・チェーンストア企業に勤務し人事・能力開発担当だった頃、市販のアパレル通信教育プログラムと自分で作成開発した自企業社員向け教育プログラムを一体化して活用。
 そのための添付作成した副教材のコラムに<勝手に新書>と題して、自己啓発用に1冊ずつ新書を紹介しました。
 そのタイトルに少し手を加えて、40数年ぶりに復活させて、これからネットで注文したての新書を中心に当サイトにメモ書きしていくシリーズです。
 新書でない場合もあるのでその場合は選書。
 どちらも新刊書中心なので、新鮮書、というわけです。
 と初めは「しん・せん書」と言っていましたが、意味不明気味なので、単純に「新書」と一本化しました。
 今回はその第13回です。

                       少しずつ、よくなる社会に・・・

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP