diary

時間軸という見えない軸を、今、考えてみる

少しずつ、よくなる社会に・・・

1週間ほど前から「時間軸」という言葉が気になっている、というか、気に入っている。
きっかけは、日経<私の履歴書>で今月6月連載中の、住友林業最高顧問矢野龍氏のある回の執筆。
その中で「時間軸」という用語が使われているのを見て、いい言葉だな、と。
そこで一番最初に思い浮かんだのは、政治家の軸はなにか、ということ。
これについては、別サイト https://2050society.com で近々触れることにして、今回は、今という現在・この時を捉えて思ったことを。

日経金曜日【夕刊文化】面で感じる時間軸と心地よさ

映画評2つ。「PLAN75」、「三姉妹」

6月17日付日経夕刊の最後の面の【夕刊文化】面に、[シネマ万華鏡]で2本の新作映画評が掲載されていた。
1本は邦画で「PLAN75」、もう1本が韓国映画「三姉妹」。

「PLAN75」は、先日カンヌ国際映画祭で新人監督に与えられるカメラドールの特別表彰を受賞した早川千恵監督の演出・脚本。
75歳で自分の生死を選択可能な「プラン75」という社会制度が可決し、これをテーマにした78歳の高齢女性、「プラン75」の市役所窓口で働く市役所職員、介護施設で働くフィリピン人介護職の3人に焦点を当てた物語。
題材が今日的であり、現実的非現実の話であり、今を生きる高齢者にとっても、近い、あるいは遠い将来高齢になる人にとっても、生きていく時間軸上不可避なテーマだ。

「三姉妹」は、既婚である3人の姉妹の生き方と今ある環境における個々人の違いの比較が織りなす物語だが、年齢の違いは、異なる時間軸によって異なる家族関係を形成し、明日につながっていく。
「彼女たちのつらさにはある原因があって、終局はそれとの対決が劇的カタルシスとなる。だが、それまでの日々の描写の濃厚さのほうに、それにまさる見ごたえがある。」と評者。

登場人物の歩んできた、そして今も歩みを続ける、それぞれの時間軸での人生。
そうしたドラマを、まさに「映画」というツールに集約し、今という現在・現代に提示する。
この書評も、その今という一瞬に提示され、一瞬に費消され、一瞬のインパクトも、記憶に残る確証もなく、時間軸上の過去に流れ去る。

コンテンツとして残るのが文化。
文化は継承されるが、多くは、生活の継続性・持続性とは異なり、関わりを持つことがほとんどの場合ない。
この映画見たいな、と一瞬思っても、ほぼそれで終わり。

この映画評以外でこの文化面を構成するのは、<演劇>劇団桟敷童子「夏至の侍」と<こころの玉手箱>今週連載の俳優長塚京三の随筆。
前者は、音無美紀子主演で、東京下町にある<すみだパークシアター倉(そう)>でのもの。
「冒頭、本水を用いた台風シーンにパンチ力がある。風の音、水のにおい、うごめく人の気配。と、水場のある養魚場の家が幻影のように現れる。」
「小さき者たちの共同体が崩壊するドラマはいわば劇団の定型だが、この場でしか出合えない舞台のひといきれが夏芝居の詩を招き寄せる。」
もうこれでみた感じでヨシとする。
後者は、彼がこんな文筆力と演技力の背景をもっていたのか、とちょっとした感慨を得た平日1週間という時間軸での今回は最終回。

そしてもう一つ。
日々楽しみにしている、宮城谷昌光氏の連載小説「諸葛亮」、回を重ねてこの日が134回。
時間軸を遡り、中国の古のドラマを新鮮な気分で、毎日毎夕の展開を楽しみにして読んでいる。

以上で、お腹いっぱいの金曜日の日経夕刊最終面【夕刊文化】面。
さらっと読み終えて、一瞬の心地よい気分を振り返ると、過ぎし方には、時間軸もなにも見えない。

明日の見えない時間軸に、どんな軸を見出すか、設定できるか

さて、その見えない時間軸だが、かすかに、時に計画・予定という確かさももって、その延長線上に明日と少しの先を乗せて進んでいこうか。

その明日、将来・未来に向かう道筋、時間軸に、少しでも具体的に、計画的に描き、歩みを進めていけるよう、当サイトを含め、運営する3つのサイトそれぞれで、しばらく「時間軸」を強く意識して取り組んでいきたい。

                     少しずつ、よくなる社会に・・・

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