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すべての国会議員が読むべき書。ダニエル・ヤーギン氏著『新しい世界の資源地図』:勝手に新書-9

少しずつ、よくなる社会に・・・

長引くロシアのウクライナ侵攻に関する新しい動向を伝える情報に、日々注視・注目し、追いかけている日々。
そうした情報と直接的につながっているのが、ロシアのガス・原油を巡るグローバル社会におけるエネルギーに関する動向です。
その日々において知ったのが、ダニエル・ヤーギン氏著、黒輪篤嗣氏訳の『新しい世界の資源地図 エネルギー・気候変動・国家の衝突』(2022/2/10刊・東洋経済新報社)です。
原題が『The New Map』。

この新書紹介シリーズは、お手頃価格の新書をもっぱらとしていますが、同書は、536ページの本文と50ページの索引・原注で構成する、まさにハードカバー書。
新刊書なので、いつものように中古書を探し求めてとはいかず、税別3,200円で買い求めました。
(もちろん、ポイント利用ですが。)

新型コロナのパンデミック下での執筆・発行書ですが、ロシアのウクライナ侵攻開始前に発刊されたものです。
タイミング的には、その事件を予想してのものとも思わせる、非常に読み応えのある書でした。

新しい世界の資源地図 エネルギー・気候変動・国家の衝突』構成

序論
第1部 米国の新しい地図
 第1章 天然ガスを信じた男
 第2章 シェールオイルの「発見」
 第3章 製造業ルネサンス
 第4章 天然ガスの新たな輸出国
 第5章 閉鎖と開放 -メキシコとブラジル
 第6章 パイプラインの戦い
 第7章 シェール時代
 第8章 地政学の再均衡
第2部 ロシアの地図
 第9章  プーチンの大計画
 第10章 天然ガスをめぐる危機
 第11章 エネルギー安全保障をめぐる衝突
 第12章 ウクライナと新たな制裁
 第13章 経済的苦境と国家の役割
 第14章 反発 ー第2のパイプライン
 第15章 東方シフト
 第16章 ハートランド ー中央アジアへの進出
第3部 中国の地図
 第17章 G2 
 第18章 「危険海域」
 第19章 南シナ海をめぐる3つの問い
 第20章 「次の世代の知恵に解決を託す」
 第21章 歴史の役割
 第22章 南シナ海に眠る資源?
 第23章 中国の新たな宝の船
 第24章 米中問題 ー賢明さが試される
 第25章 一帯一路
第4部 中東の地図
 第26章 砂上の線
 第27章 イラン革命
 第28章 湾岸戦争
 第29章 地域内の冷戦
 第30章 イラクをめぐる戦い
 第31章 対決の弧
 第32章 「東地中海」の台頭
 第33章 「答えはイスラムにある」 ーISISの誕生
 第34章 オイルショック
 第35章 改革への道 ー悩めるサウジアラビア
 第36章 新型ウィルスの出現
第5部 自動車の地図
 第37章 電気自動車 
 第38章 自動運転車
 第39章 ライドヘイリング
 第40章 新しい移動の形
第6部 気候の地図
 第41章 エネルギー転換 
 第42章 グリーン・ディール
 第43章 再生可能エネルギーの風景
 第44章 現状を打破する技術
 第45章 途上国の「エネルギー転換」
 第46章 電源構成の変化
結論 ー妨げられる未来
エピローグ ー実質ゼロ
付録 ー南シナ海に潜む4人の亡霊

この構成からも、非常にタイムリーなテーマでの大作であることが分かります。
いずれ本書を参考にして エネルギー・環境政策も重点課題としている https://2050society.com で紹介と考察を行いたいと考えています。

ここでは、本書は、すべての国会議員が読むべき書であること、そして20年・30年・40年後の日本のエネルギー戦略の在り方を考えてもらいたい20歳代・30歳代の方々にも是非読んで頂きたい書、としておくにとどめます。

とは言うものの、国会議員にとっては、本書の価格は何の問題もないでしょうが、誰でも気軽に買い求めることができる金額ではないのが残念です。
1冊または、前編・後編の分冊の新書版にしてもらえるといいのですが。
新書主義の私に年金生活者の私にとっては、かなりの思い切りが必要でしたので。


<勝手に新書>とは

 昔、アパレル・チェーンストア企業に勤務し人事・能力開発担当だった頃、市販のアパレル通信教育プログラムと自分で作成開発した自企業社員向け教育プログラムを一体化して活用。
 そのための添付作成した副教材のコラムに<勝手に新書>と題して、自己啓発用に1冊ずつ新書を紹介しました。
 そのタイトルに少し手を加えて、40数年ぶりに復活させて、これからネットで注文したての新書を中心に当サイトにメモ書きしていくシリーズです。
 新書でない場合もあるのでその場合は選書。
 今回は、ハードカバー書。
 いずれにしても新刊書中心なので、新鮮書、というわけです。
 と初めは「しん・せん書」と言っていましたが、意味不明気味なので、単純に「新書」と一本化しました。
 今回はその第9回です。

                       少しずつ、よくなる社会に・・・

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